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Feb 28, 2007

助成・委託と融資の間

 まちづくりファンドを議論するシンポジウムに参加。住民主体のまちづくりを公的に支援する資金の仕組みから、具体の事業化を目指す際の支援のあり方、また中間支援組織の役割などが話し合われたのだが、聞いていてどうも論点が定まらないような気がした。議論されている「まちづくり」が何であるか、またそれぞれの「まちづくり」に合わせてどのような支援が必要であるのかが、論者の間で共有されていないような印象なのである。
 住民が身近な地域を良くしようと自主的に始めるまちづくり活動に対する支援は、世田谷のまちづくりファンドのような“最初の一歩”への「助成」の仕組みとして、おおよそ定着しているといえるだろう。そのような活動が発展していって、もう少し継続的に活動を続けて行く上で、これまで行政が担って来た業務をそれらまちづくり団体が受ける「委託」の形も、徐々に出来始めている。しかし、自らの行う事業から収益(利益ではなく)を得る仕組みをつくるのであれば、話は違ってくる。立ち上げ時に「助成」は必要であるが、それは一時的なものに過ぎないわけであり、その後は「融資」を受けて事業を行い収益を上げて返済する、という事業経営の形が必要である。というように、活動の段階や内容・種類によって考えるべきことは異なると思うのだが、そのあたりが整理されずに議論されていたように思えた。一方が「融資」を想定して話している内容を、別の人は「助成」のこととして捉えて答える、という感じで、結局何をどうしたいのかがよくわからなかったというのが率直な感想である。
 前述したように、「助成」に関してはすでに一定の仕組みがあり、新しい仕組みも生まれつつある。また「委託」についても様々な実績が出つつある。これらはこれらで議論すべきテーマなのだが、これら2つと「融資」の間には大きな壁があるように思える。行政などから独り立ち出来るかどうかの差であり、また定常的に自ら収益を確保出来るかという大きな課題があるわけで、この辺はきっちりと区別して議論しなければならないのだろう。全体的な流れとしては、「助成」「委託」から「融資」への展開であろうから、この先を見据えるのであれば「融資」の仕組みをきっちり議論してほしかった気がするのだが。
 同じ企画メンバーで昨年も同様のシンポが開催されており、その時は風車建設ファンドなどの「融資」に近い資金調達方法が紹介されていて、こういう方向をまちづくりでも考えられないかと思っていたのだが、今年の内容を見るとどうやら議論は後退してしまったような気がしてならない。まちづくりというものは、全国的に知られる観光地や歴史的街並などの一部の例を除けば、どうしても地域固有の問題であり、活動の受益者はどうしても地域の人々に限られてしまう。となると、全国から広く浅く資金をつのるのは難しいわけで、風車や自然保護などの環境問題のような取り組みにはなりにくいということなのかもしれない。一定の地域で行われ地域の住民が実践者であり受益者であるような活動に、どうやって資金が集められるのか。その辺の仕組みがみえるとよいのだが。

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